
論語
四書の一つ · 儒家の聖賢語録
『論語』は、孔子とその弟子たちの言行を記録した語録体の著作であり、儒家の最も核心的な経典の一つであるとともに、中国古代文化修養の入門書として必読の書とされる。全二十篇から成り、対話、語録、記事などの形式を通じて、孔子の仁・礼・義・智・信、および修身・斉家・治国・平天下に関する思想を提示し、二千年余りにわたる中華倫理文化の基礎を築いた。
孔子は「至聖先師」と尊称され、その思想は「仁」を核心とし、「己を克めて礼に復す」「己の欲せざるところ、人に施すことなかれ」を強調し、学びて時にこれを習う、故きを温ねて新しきを知る、材に因りて教えを施すなどの教育原則を重視する。『論語』の言語は簡約でありながら意蘊は深遠であり、「三人行なえば、必ず我が師あり」「これを知るを知るとなし、知らざるを知らずとなす、これ知るなり」などの多くの章句は、日常の修身の規範となっている。
『論語』の成立は長期にわたる編纂を経ており、一般に孔子の弟子および再伝弟子によって整理され、漢代に定本が成立したと考えられる。歴代の注釈の中では、魏の何晏の『論語集解』、宋の朱熹の『論語集註』の影響が最も大きい。宋代以降、『論語』は『大学』『中庸』『孟子』と合わせて「四書」と称され、科挙と士人の修身の標準的な読本となった。
東洋思想の重要な源泉として、『論語』は哲学と倫理の経典であるのみならず、中国文学における語録体の創始でもある。この書を読むことで、聖人と弟子たちとの問答に宿る知恵と温もりを身近に感じ、中華文化が修身と人倫を重視する精神的伝統を理解することができる。
