モバイルで快適に読む 『詩経』アプリ:全文検索、しおり、読み上げ、オフライン
テーマ
文字サイズ 18
小雅

杕杜

第 9 篇

『杕杜』

序:『杕杜』は、兵役から帰還する者を慰める詩である。

一本の孤り立つ棠梨の木、その枝には丸々と実った果実が満ちている。君王の務めは果てることなく、日を重ねて延々と続いてゆく。

太陽と月はまた十月を迎え、女の心は憂いに満ちている。出征の人は、そろそろ暇を得られたであろうか。

一本の孤り立つ棠梨の木、その葉は茂り繁っている。君王の務めは果てることなく、我が心は悲しみに満ちる。

草木はかくも盛んに茂り、女の心は悲しみに満ちている。出征の人は、そろそろ帰って来るべきであろう。

あの北山に登り、そこに生える枸杞を摘もう。君王の務めは果てることなく、父母の暮らしを案じさせる。

檀の車は痛み朽ち、四頭の牡馬は疲れ果てている。出征の人は、もう遠くにはいない。

車は積み荷もなく、人は未だ帰らず、我が心は憂い苦しみで痛む。帰期は過ぎたのに人影は見えず、心の中は患いで満ちている。

亀甲と蓍草を共に用いて占えば、卦は皆、彼はすぐ近くにいると告げる。出征の人は、もう近くに来ている。

『杕杜』は全四章、各章七句から成る。