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魯頌

第 1 篇

序:『駉』(けい)の詩は、魯の僖公(きこう)をたたえるものである。僖公は伯禽(はくきん)の治国の法に従い、倹約して財物を充実させ、寛厚をもって民を愛し、農業に力を注ぎ穀物の生産を重んじ、遠郊の野に馬を放牧した。魯の人々は皆彼を敬い、そこで季孫行父(きそんこうほ、季文子)が周の天子に(頌揚の典礼を賜るよう)願い出、史官の史克(しこく)がこの頌歌を作った。

肥え大きく高き牡馬(おうま)、遠郊の野に放たる。

それら肥え大きく高き馬を言わば、驈(いつ:からだ白く尻赤き馬)あり皇(こう:黄白まだらの馬)あり。純黒の驪(り:黒き馬)あり、黄赤の黄(こう:赤き馬)あり、車を駆れば勢い彭彭(ほうほう:力強し)。

(僖公の)思いは限りなく、これらの馬もかくも美し。

肥え大きく高き牡馬、遠郊の野に放たる。

それら肥え大きく高き馬を言わば、騅(すい:白地に黒き毛交じる馬)あり𬳵(ひ:黄白まだらの馬)あり。赤黄の騂(せい:赤き馬)あり、青黒き紋ある騏(き:青黒き馬)あり、車を駆れば勢い伾伾(ひひ:力強し)。

(僖公の)思いは限りなく、これらの馬もかくも才あり。

肥え大きく高き牡馬、遠郊の野に放たる。

それら肥え大きく高き馬を言わば、驒(だ:青黒く鱗紋ある馬)あり駱(らく:白く鬣黒き馬)あり。赤く鬣黒き騮(りゅう:赤き馬)あり、黒く鬣白き雒(らく:黒き馬)あり、車を駆れば列は繹繹(えきえき:絶え間なし)。

(僖公の)思いは倦(う)むことなく、これらの馬もかくも奮い起こる。

肥え大きく高き牡馬、遠郊の野に放たる。

それら肥え大きく高き馬を言わば、駰(いん:薄黒く白き交じる馬)あり騢(か:赤白まだらの馬)あり。驠(てん:脚脛に長毛ある馬)あり魚(ぎょ:両目白き馬)あり、車を駆れば勢い祛祛(きょきょ:健やか)。

(僖公の)思いは邪(よこしま)なく、これらの馬もかくも走り行く。

『駉』は全四章、各章八句よりなる。