国風
終風
第 30 篇
『終風』の序文にいう、『終風』の詩は、衛の荘姜(衛の荘公の夫人)が自らの境遇を悲しんで作ったものである。彼女は州吁(衛の荘公の子、後に君を弑して自立した)の暴虐に遭い、軽んじられ辱められたが、正す力がなかった。
終風(つゆの風)は既に烈しく吹き、なお我に笑いかける。戯れに嘲弄し、かつ軽佻(けいちょう)である、我が心はいたく憂える。
終風は既に塵を巻き起こす、それは和やかに来ることを肯(がえ)んずる。来もせず往きもせず、我が思いは悠々と長し。
終風は既に天を昏く巻き、太陽を見ずしてまた陰る。醒めて眠ること能わず、願わくはそのくしゃみを打たん(思念を表す)。
天色は陰々とし、雷の声は轟轟とす。醒めて眠ること能わず、願わくは来たりて我を懐かしめ。
『終風』は全四章、各章四句より成る。
