国風
考槃
第 56 篇
『考槃』の序にいう。『考槃』という詩は、衛の荘公を諷したものである。その先君の事業を継ぐことができず、賢良なる者をして退隠して窮困の境地に居らしめたことを諷する。
山間の渓谷に木盤を敲き(あるいは隠棲して自ら楽しむ)、この碩人(賢者)は心志寛舒なり。独り寝、独り醒め、独り語り、誓って永遠に此の楽しみを忘れじ。
山の斜面に木盤を敲き、この碩人(賢者)は安楽に居る。独り寝、独り醒め、独り歌い、誓って永遠に此の楽しみを離れじ。
平原に木盤を敲き、この碩人(賢者)は盤桓して安らかに居る。独り寝、独り醒め、独り宿り休み、誓って永遠に此の楽しみを他人に告げじ。
『考槃』は三章より成り、各章四句あり。
