国風
中谷有蓷
第 69 篇
『中谷に蓷あり』
序文:『中谷に蓷あり』というこの詩は、周の衰退を嘆いたものである。夫婦の間で日に日に情愛が薄れ、飢饉に見舞われた際には、家族同士が互いに見捨て合うようになった。
谷の中に益母草が生えているが、日差しに焼かれて枯れ果てている。
一人の女が捨てられ別れ離れとなり、長く嘆息している。
長く嘆息している! 艱難な人に出会ったのだ!
谷の中に益母草が生えているが、日差しに焼かれて萎れ枯れている。
一人の女が捨てられ別れ離れとなり、長く叫び声を上げている。
長く叫び声を上げている! 不善な人に出会ったのだ!
谷の中に益母草が生えているが、日差しに焼かれて干からびている。
一人の女が捨てられ別れ離れとなり、むせび泣いている。
むせび泣いている! 嘆いてもどうして間に合おうか!
『中谷に蓷あり』は全三章、各章六句からなる。
