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巻二 上本

閏二十出 閑話

第 28 篇

閏第二十出 閑話

この部分は同じ章の3分の1です。この部分のみを翻訳し、連続する章として同じスタイルと用語を保ってください。

この部分のすべての文を翻訳し、叙述や対話を省略しないでください。

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閏二十出 閑話

(内場に鳴金、擂鼓、呐喊の声が起こる)(外場、老官人に扮し、頭に白巾を戴き、麻衣をまとい、包みを背負って急ぎ足で登場する)戦乱いまだ鎮まらず、天地の間に残るはこの老骨ばかり。白髪の江上の旅人、血涙衣巾を沾す。(立ち止まり声を放って大哭する)(小生、山人に扮し行李を背負って登場する)村は暗くして煙は夕餉を告げ、江上は寒くして雨気漂う。(丑、商人に扮し行李を背負って登場する)年ごとにこの道を過ぎるも、離乱人をして猜疑を生ぜしむ。(小生、丑に会う)ご免、いずれも南京へ行く者、日も暮れようとしている、早く急ごうではないか。(丑)まさに兵荒馬乱の折、江路は行きづらく、皆で連れ立ってこそよい。(外場を指して)あの老翁はなぜ立ち止まり、ただ泣き暮れておられるのか。(小生、外場に問う)老兄は道を誤り、あるいは親しき者を見失われたのではあるまいか。(外場、手を振る)いや、いや。わしは北京から下って来て、河南まで行き、高傑の軍勢に出くわし、散々な目に遭った。ようやく命からがら逃れ、江を渡って来たが、道という道、逃げ惑う人ばかりで、思わず悲しみのあまり声を放って泣いたのじゃ。(涙を拭う)(小生)なるほど、おいたわしい、嘆かわしい!(丑)北京から下って来られたのなら、ちょうど近頃の消息を訊きたいと思っていたところ、いっそ村の宿に同宿して、皆で語り合おうではないか。(外場)それはよい、わしの老足はもう力が入らぬ、早う休みたいと思っていたところじゃ。(小生、指さして)あの村の宿はまだ少し壁も残っている、ここで同宿しよう。(譲り合って)どうぞお入りください。(共に入る)(外場、仰ぎ見て)立派な豆棚じゃ。(小生)皆、行李を下ろし、この豆棚の下に座って、膝を交えて閑談でもしようではないか。(共に行李を下ろし、座る)(副淨、店主人に扮して登場する)村の宿の新たに塗った壁、農家の使い古しの瓦盆。(問う)お客様方、夕飯はお召し上がりですか。(一同)いらぬ。(小生)すまぬが酒を一壺買って来てくれ、瓜を削ぎ、豆を剥いて、お二方の疲れを癒そう。(外場、小生に向かって)何とお手数をおかけしてよいものか。(丑、外場に向かって)四海のうちは皆兄弟、かまいますまい。この酒を飲み終えたら、我ら二人でお返しをしましょう。(副淨、酒と肴を取って来る)(三人、対飲す)(外場、問うて言う)先ほどは皆、道すがら出会ったばかり、まだ尊姓大名も、南京へ何の御用かも伺っておりませんでした。(小生)それがし藍瑛と申し、字は田叔、西湖の画師にて、特に南京へ友人を訪ねに参るところ。(丑)それがしは蔡益所、代々南京の書商にて、江浦から借金の取立てに帰って来たばかり。(外場に問う)老兄は北京から下って来られた由、はばかりながらご高姓大名、何か急ぎの御用でもおありで、そのようにお困りの様子か。(外場)お二方に包み隠さず申せば、下官は張薇と名乗り、もとは錦衣衛の堂官でござった。(丑、驚いて)もとは旦那様でいらっしゃいましたか、失礼をいたしました。(小生、問う)なぜ南へ来られたのですか。(外場)三月十九日、流賊が北京を攻め破り、崇禎先帝は煤山にて御首を吊られ、周皇后もまた御難に殉じて自害されました。下官は城頭を下り、管轄の校尉どもを引き連れ、御遺骸を見つけ、東華門の外に運び出し、棺を買い求めて収め葬り、ただ独り喪に服し霊を守ったのです。(小生)その折、旧き文武の百官はどこへ行ったのですか。(外場)誰一人見かけたことがござらぬ。その時、闖賊は朝官を捜し出し、兵餉を迫って責め立て、それがしを監禁し拷打にかけた。家財を全て差し出したれば、ようよう霊を守り喪に服すことを許されたのでござる。他の官員どもは、逃げた者、隠れた者、殺された者、獄に下された者、あるいは独り殉難した者、あるいは一家全員で死節した者。(小生)そのような忠臣がおられたとは、敬服、敬服。(外場)また、朝廷に参内して賀を述べ、闖賊の偽りの官となった者もおりますぞ。(丑)そのような猪狗どもは、殺すべし、殺すべし。(外場、涙を拭う)おいたわしいかな、皇帝・皇后両陛下の御棺は、路傍に捨て置かれ、誰一人顧みる者もなかったのです。(小生、丑、共に涙を拭う)(外場)四月三日に至り、礼部が偽りの旨を奉じ、御棺を皇陵へ送り届けることとなりました。それがしは幡を執って送殯し、昌平州まで参りました。幸いにも趙吏目という者が義民を糾合し、三百串の銭を捐て、田皇妃の旧き墳を掘り開けて、その中に葬ったのです。下官は陵の傍らに守り、朝夕香を上げておりました。ところが五月の初旬、大兵が関に入り、流賊を殺退し、百姓を安んじ、明朝のために深き仇を報じ、特に工部を遣わして宝泉局内に鋳造された崇禎の遺銭を調べさせ、銭を出して工料を買い求め、改めて享殿、碑亭、門牆、橋道を、十二陵と同じ規模に修築したのです。まことに古今まれなことでござった。下官も工事の完了を待たず、手ずから神牌を題し、墓碑を書き、夜を日に継いで駆けつけ、南京の臣民に報告せんとしたため、かくもみすぼらしい姿でおりまする。(小生)得難い、得難いことでございます。老先生が都におられねば、崇禎先帝にはついに霊を守る者もなかったでしょうに。(丑、問う)しかしながら、太子と二王は、今いずこにおられましょうか。(外場)定王、永王は、いずれも消息が知れませぬ。太子は海を渡って南へ来られたと聞きますが、おそらくは乱兵に害されたのではないかと。(涙を拭う)(小生、問うて言う)聞くところによれば、北京から閣部の史可法に一通の書を発し、亡国の将相が喪に奔り主を哭せず、また兵を請うて仇を報いようとしないのを責めた由。史公は返書をしたため、特に左懋第をして麻を被り杖を執りて哭臨に赴かせたと、老先生はご存知ですか。(外場)下官は途中で出会い、手を携えて痛哭したものでござる。(内場に大風雷の声が起こる)(副淨、灯を掌にして急ぎ登場する)大雨が来た、早く部屋へお入りください。(一同、立ち上がり、袖で頭を覆って部屋に入る)よい雨、よい雨。(外場)もう夜も更けた、下官は香を焚かねばならぬ。(丑、問う)誰がために香を焚くのか。(外場)大行皇帝の一周忌もまだ明けませぬ。下官は今、喪服を着けており、朝夕香を焚き哭拝せねばならぬのです。(包みの中から香炉、香盒を取り出し、机の上に並べる)(手を洗う)(北に向かって二拝する)(跪いて香を上げる)大行皇帝よ、大行皇帝よ!今日は七月十五日、孤臣張薇、叩頭し香を上げ奉ります。(内場に風雷やまず)(外場、地に伏して声を放ち大哭する)(小生、丑を招く)来なさい、来なさい、我ら二人の草野の臣も、随って拝し哀を挙げるべきだ。(小生、丑、共に跪き、寄り添って哭す)(哭し終わり、皆叩頭して立ち上がり、また二拝する)(小生)老先生は遠路お疲れでしょう、早くお休みなさいませ。(外場)まことに、皆々様も御随意に。(各々行李を解いて横になる)(小生)窓の外は風雨いよいよ止まず、明朝はどうやって出立しようか。(外場)天の曇り晴れは、人の計り知れるものではござらぬ。(丑、問うて言う)お尋ねしますが、旦那様、先ほど仰ったあの節に殉じた文武の官員たちは、皆姓名がございますか。(外場)それを尋ねてどうする。(丑)それがしの小さな店で、唱本に編み、四方に伝え示し、万人をして彼らを景仰させたいのです。(外場)よい、よい!下官の手控えがござる、明日取り出して差し上げましょう。(丑)ありがとうございます!(小生)あの闖賊に降り順い、不忠不義の姓名も、伝えて人に唾罵させるべきです。(外場)いずれも写しがござる、合わせて差し上げましょう。(丑)いよいよ結構。(皆、寝入ったふりをする)(内場に衆鬼の号哭呼叫する声あり)(外場、驚き醒め細かに聞く)怪しい、怪しい!窓の外の風雨の音の中に、また哀苦の号哭の声がする、何者だ?(雑、陣亡の厲鬼に扮し、跳び叫びながら登場する)(外場、窓越しに見る)恐ろしい、恐ろしい!皆、首無し脚折れの陣亡の厲鬼ではないか、なぜここへ来たのか。(衆鬼、退場する)(外場、横になる)(内場に細楽と警蹕の声が起こる)(外場、驚き醒め細かに聞く)窓の外にまた人馬鼓楽の音がする、門を開けて見てみよう。(起き上がって見る)(雑、文武の官員に扮し冠帯をつけ馬に乗り、幡幢細楽が先導し、帝后に扮した者が車駕に乗って登場する)(外場、驚きて出て跪き迎える)万歳、万歳、万万歳!孤臣張薇、恭しく聖駕を迎え奉ります。(衆人、退場する)(外場、起き上がり呼ばう)皇帝、皇后、いずこへ巡遊されるのか、孤臣張薇は御駕に随うことができませぬ。(また拝哭する)(小生、丑、醒めて問う)夜はもう明けましたのに、旦那様はどうしてまた泣いておられるのですか、きっと朝の香を上げるおつもりでしょう。(外場、涙を拭う)奇なること、奇なること!先ほど眠っておると、多くの号哭の声が聞こえたので、窓越しに覗いて見れば、皆陣亡の厲鬼であった。(小生)さよう、昨夜は中元赦罪の日、きっと盂蘭盆会に急いでいたのでしょう。(外場)それはまあかまわぬが、まだ奇なることがあるのじゃ。(丑)まだ何か奇なることがあるのか。(外場)その後また人馬鼓吹の音が聞こえたので、門を開けて出て見ると、明らかに崇禎先帝が周皇后と御一緒に車駕に乗って東へ向かわれ、先導する文武の官員は、皆殉難の忠臣。前方には細楽を奏し、儀仗を並べ、まさに天に昇らんとする光景のようであった。わしは路傍に伏し、御駕を見送り、思わず声を失って大哭してしもうた。(小生)そのようなことが。先皇帝、先皇后は、もとより天界に超昇あそばされたのでしょうが、張旦那様の一片の至誠があればこそ、特に聖を顕されたのでございましょう。(外場)下官、今日一つの願心を発しました。来年の七月十五日、南京の勝境にて、水陸の道場を募建し、斎を修めて追薦し、あわせて一切の冤魂を超度しようと思います、お二方も随喜なさいますか。(丑)旦那様、果たしてそのような善事がおできになるなら、我ら喜んで醮に加わりましょう。(外場)善人、善人。南京へ着いたなら、あるいは書を買いに、あるいは画を求めに、折々お目にかかりましょう。(丑)まことに。(小生)皆、行李を片付けてお別れしよう。

(それぞれ行李を背負って退場)

雨水に洗われた鸡笼山は一面の翠緑、清晨の涼気に乗じて川沿いに歩めば、

烏が荒れ墓の間の枯れ木に啼き、槐花は廃れた宮殿の塀に舞い落ちる。

帝王の魂魄はなんと弱々しく、将軍の気概ももはや昂揚せず、

中原の老い垂れる時に互いに別れ、痛哭しながら戦場を過ぎゆく。