下経
萃
第 15 篇
易経
萃卦(すいか):亨通す。王が宗廟に至り、大人に謁見するに利あり、亨通す。貞正に守るに利あり。大牲を用いて祭祀すれば吉、往く所あるに利あり。
初六:誠信ありながら終わりまで堅持できず、ここに乱れ、ここに集まる。呼号を発すれば、一握手の間にまた笑いに転ず。憂うるなかれ、往けば災いなし。
六二:導かれて吉、災いなし。誠信あり、ここに薄き祭を行うに利あり。
六三:集まりて嘆息す。益するところなし、往けば災いなし、しかれども小なる遺憾あり。
九四:大いに吉、災いなし。
九五:集まりて尊位に居る、災いなし。未だ広く信を得ず、しかれども久しく貞正を守れば、悔い消ゆ。
上六:嘆息し涙を流す、災いなし。
彖伝
萃は集まるの意なり。順従にして喜悦し、剛健にして中正に居り応和す、故に集まることを得。王が宗廟に至るは、孝道と祭祀を表す。大人に謁見するに利ありて亨通するは、正道を以て集まるなり。大牲を用いて祭祀すれば吉、往く所あるに利ありとは、天命に順うなり。その集まる所の形を観れば、天地万物の情状、明らかにすべし。
象伝
沢水地より上に出づ、是れ萃卦の象なり。君子、これに鑑みて兵器を修治し、意外の変に備う。
ここに乱れここに集まるは、その心意乱るるなり。
導かれて吉にして災いなきは、中正に居りて変わらざるなり。
往けば災いなきは、上に従うなり。
大いに吉にして災いなきは、その位当たらざるなり。
集まりて尊位に居るは、その志向未だ光大ならざるなり。
嘆息し涙を流すは、未だ上位に安んずる能わざるなり。
